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​石付盆栽への
いざない

盆栽は中国に源流をたどり日本で開花した植物芸術とされております。そして今日において、盆栽は日本文化の一躍を担う領域にまで高められ、世界にも認知された状況を作り上げています。

盆栽はその文字のごとく「浅く平たい器」に「樹を植え付ける」の意味です。樹鉢(盆器)と植え付ける樹の組合わせにおいて、その調和が非常に重要な要素になっていることは言うまでもありません。その調和のとれた姿をもってして、観賞者は心の安息を得ることができます。

樹鉢(盆器)としては中国古鉢が珍重され、近世から現代における鉢作家により雅味あふれる色々な形の優品が作られています。樹鉢(盆器)使用の際には樹との鉢合わせをおこない選定することが大切となります。これらは粘土を焼成して作られる樹鉢(盆器)であり、陶器であります。

一方、樹鉢(盆器)として石そのものが使用されてきた経緯もあります。京都地方においては、京都鞍馬にて産する石(鞍馬石)を樹鉢(盆器)として使用してきたのです。この石(鞍馬石)を使用することによって、陶製の樹鉢(盆器)と違って縁が無いことから無限の空間をも共有することが可能となっています。

 

石製の樹鉢(盆器)を使用することにより、雄大な自然の原風景を盆上に再現すること、景に広がりを持った盆栽を作成することが出来ます。さらにまた、樹そのものの持つ個性を100パーセント以上引き出すことも可能となります。

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